部署異動、それは突然来る。
意図しない部署異動と希望した部署異動どちらもあると思います。
経験年数でいきなり部署異動させられたり、役職が上がったと同時に部署異動したり、
それもなんの前触れもなくて、8月2月あたりの面談でいきなり告げられて、
拒否することもできずに、泣く泣く異動していった人もいます。
希望しての部署異動ならまだ受け入れられるかもしれないですが、なんの前触れもなく
本当に突然に部署異動の通達が来ることもあります。
私の部署異動の経験
私は、希望だった産科病棟に配属されてから産科病棟のアレコレを経験して、「もっとクリティカルなことがしたい」と思い、1年目から異動希望を出していました。
第一希望:集中治療部
第二希望:救急部
と毎年志願していましたが、異動できたのは3年目の6月でした。
異動を通達されたのが、4月くらいで
「集中治療部に6月に異動してもらうから」
と言われました。しかし、5月に入ったときに
「あ、変更になって、小児科になったから」
ってことで、はじめに希望していた成人ではなくて小児になってしまいました。
学生のころには「小児科なんて絶対に働かない」と思っていましたが、現実は小児領域への異動でした。
(小児科は、話しの通じない子どもなんて嫌いだと思っていたからです)
部署異動はしたかったし、クリティカルな部署ではある。でも小児かーーーーとモヤモヤしました。
でも異動してみたらそんなことはなく、先輩も優しく、勉強も楽しく、子どもも可愛く・・・
むしろ今は、成人領域に行くことが嫌になりました。
異動先の部署では、毎年、別の領域から異動してきた先輩たちがたくさんいました。
その先輩たちの振る舞いをみて私が感じたことと、自分が異動してみて実践したことをお伝えします。
心構え5つ
①改めて改めて初心に返る
新たに学ぶことがたくさんあります。
前の部署と違うところもたくさんあります。
戸惑うこともありますが、それすら楽しむ心を持ちましょう。
「もう知っているから」
と調べることや課題をやらないというのはNGです。
小児領域では集中治療を行っていたため、小児慢性期からきた20年のベテラン看護師が異動してきました。
集中治療は、慢性期とは全く違った分野なので、レポート課題がありました。しかしその先輩は、異動して2年経ってもやっていなかったのです。
理由は、「もう勉強してきたから」ただそれだけでした。
その状態で、集中治療の看護なんて十分にできません。
あやふやな知識で患者さんを看ていて危ないことが多々あり、その尻拭いは後輩や周りの先輩でした。
なんとなくで、出来てしまうこともあると思いますが、後々周りにも患者さんにも迷惑をかけるので、
もう一度、改めて、ちゃんと勉強しましょう。
②後輩も先輩である。
看護師年数では、後輩
でも
その部署では先輩
とねじれることがあると思います。
ここで先輩風を吹かせるのは、ダサいです。
そんなことされた後輩は「またいばりくさったやつがきた・・めんどくさーっ・」っと思います。
教えてもらう姿勢、教えてもらえる雰囲気をこちらから作りましょう。
後輩も、「先輩に教える」なんてやりたくありません。
成人の集中治療部から異動してきたベテラン看護師がいたのですが、
「後輩になんて教えてもらいたくない、フォローされたくない」
と師長や主任に抗議していました。
そこから教えられる人が数人しかおらず、成長も遅かったですし、なにより後輩が信用しませんでした。
その先輩に相談することはなく、その先輩より若いできる看護師に相談していました。
部署内の信用度も低く、重症な患者はつけられず、成人よりの大きい子や比較的安定している人しか割り当てられませんでした。小児領域の勉強もほぼしていないですし、自分のやり方を通していたので、周りは迷惑をしていました。
見かねた師長が諭したりしていましたが、結局変わらず・・・
でも教えてもらうあなたの態度で変わります。
その態度で周りからのあなたの評価も変わります。
この態度で、その部署でのあなたの居心地も変わります。
③素直に聞く
わからないことや困ったことが発生したら
素直に聞く。
これが出来ないと馴染めずに苦しい思いをします。
威圧的・見下しながら聞いたりする人もいますが、自分の首を絞めるだけです。
看護師の世界の
「聞くことは悪」
こんな風潮ありませんか?これ大事故のもとですよね。
結構異動してきた先輩が、誰にも相談しないで行ったことがアクシデントになることありませんか?
もちろん新人も同様ですが。
まあ、素直に聞いてほしいなら聞ける雰囲気づくりも必要ですが、その雰囲気を作るためにも
自分からわからないことを聞く。
やってみましょう。
年齢や経験年数とともに、聞くことに抵抗感を感じる人が多いと思います。
その謎なプライドは捨てましょう。
「わからないことはわからない」
「できないことはできない」
そんな風に自分の殻を破るからこそ、信頼関係を築けるようになるのです。
④前部署を比較しない
「まえの部署では・・・・だった」
これを言いたくなってしまいますが、本当にやめましょう。
ローカルルールは、部署で違うこともあります。
それをいつまでも「前の~」「前の~」って言っていたら、教えてくれている人や一緒に働く同僚がどう思うでしょうか?
そのローカルルールが違うことを受け入れられないままだと、どんどん辛くなってしまいます。
ローカルルールが違うことすら
「こんな方法もあるのね!」
と宝探しのように捉え方を変えてみると自分の力にもなりますし、楽しくなってくると思います。
同僚や患者さんが困らないことなら、今までのやり方でいいと思いますが、それ以外は、新しい部署のルールに従いましょう。
ローカルルールは、時間が経てばば、大概のことは異動部署のルールに慣れます。
⑤腹を括る
異動は、自分の意図しないことも多々あります。
でも病院に雇われている以上、会社員なので従うか辞めるかになります。
私は、専門性を極めたいと思いながらも、いろんな領域を経験したいという欲求もあります。
しっかり基礎が出来ている人なら半年もたてば慣れるし、面白くなってくると思います。
最低1年くらい浸かってみてもいいんじゃないでしょうか?
異動先で自分らしく働いてスキルアップしていく
さあ、腹を括りましょう。
やってみて、どうしても馴染めないならばまた異動希望だすか辞めたらいい。
それまでやってみませんか?
まとめ
以上5つ紹介しました。
私自身もクリニックに転職をしたときに、大学病院との差に苦しみました。
あぁこれも違う
なんでこんなやり方してんの?
とギャップを感じることがたくさんありました。
でも病院としての機能も違うし、やり方が違うのも仕方ないか・・・
と割り切ってから
働くのが辛くなくなりました。
心と身体を壊してまで働く必要はありませんが、ほんの少し視点や捉え方を変えるだけで変わってくると思います。
ぜひやってみてくださいね!
なじめるかなじめないかは自分次第
無理して続けなくてもいいと思いながら、違いを楽しんでいく。